蛇口をひねれば飲み水が出て来る日本。これはすごいことです。
海外の国では蛇口の水が飲める国のほうが少ないですから。
今日のテーマは水です。
飲料水と生活用水と、水不足の問題についてお話ししたいです。
Contents
水道水は飲めません
メキシコ全土で水道水を飲むことはできません。
飲料水はお店でボトルに入っているものを買います。
日本から来たばかりの人は、歯磨きの時も買った水を使った方がいいかもしれません。
水道水は飲料用に濾過されていないので疲れているときはお腹を下したり、蕁麻疹がでたりする人もいるみたいなので。
容器代込みの5リットルで30ペソなので、そんなに高くないです。
一番大きい20リットルの水も20ペソくらいです。この場合は容器代は別に100ペソくらいかかります。
お茶をいれるときも、パスタをゆでるときもペットボトルの水を使います。
レストランでだされる生野菜は水道水で洗っているので、気になるならやめておいた方がいいでしょう。
私は、野菜は水道水で洗って食べます。
ジュースやカクテルに入っている氷はペットボトルの水でつくっている(はず)なので、問題ありません。
レストランでは日本のように無料のお冷はでてきません。
注文してペットボトルの有料の水を買わなければなりません。
でも、レストランによっては頼むとコーヒー用の水をくれる場合もあります。
「メ レガラス ウンバソ デル アグア？」(水をコップ一杯恵んでもらえませんか？)と、言ってみましょう。
それでペットボトルの水を出してこなかったら、無料です。
飲料水 ミネラルウォーターとナチュラルウォーター
お店で売っている水はAgua NaturalアグアナトゥラルとAgua Mineralアグアミネラルとあります。
Agua Natural が普通の水で、Agua Mineralは炭酸入りの水です。
買うときに間違わないように注意してね！ミネラルウォーターだと思って注文すると、炭酸水が来ちゃいます。
炭酸ナシの水はアグアナトゥラルです。
*こちらが一番人気のトポチコTopochico。
トポチコ の炭酸が抜けても、Agua Naturalと同じ味にはならないような。
香料や甘味料は入ってはいませんが、よく見たら600ⅯⅬ中、4㎎の塩分がはいっているそうです。
*もう老眼で、こういう小さい字を読むときは写真に撮って拡大して見ています。
この炭酸入り水、意外にもすごく美味しいんですよ。甘くないしさっぱりしていいです。
夏のあっつい日はビールよりも、冷たい炭酸水のほうがいい時もあります。
レモンを絞ってもおいしい。
メキシコで感じる水不足問題
水不足が世界的に問題視されてからずいぶん経ちました。
日本ではいつでも安全な水が手に入るから、そんなに真剣に考えたことは実際ありませんでした。
水を無駄遣いしていたわけではないけど、節水対策をそれほど気にしないで生きていました。
しかし、今メキシコにて水の大切さをひしひしとに感じております。
ここバハカリフォルニア半島はもとから砂漠地帯、雨がほとんどないなので乾いた土地です。
最近は水不足でさらに乾いてきているバハカリフォルニア。
リアルタイムで水不足に悩まされています。そう、断水です。
あまりにも頻繁に起こる我が家の断水。もういい加減いらいらします。
メキシコの生活水給水システム
シャワーの水や手洗い用の生活用水は、道路の下を通っている水道管から分岐して各家庭に供給されます。
マンションや家によっては、貯水タンクがあってそこに一旦水をためて蛇口から出てきます。
タンクがない場合は水道管から上がってきた水が直接蛇口から出ます。
だいたい日本と同じですよね。おおむね。
水道管から貯水タンクもしくは家庭の水道まで、電気で動く供給システムがあります。
停電と断水は一緒にくる
しかし停電が起きたとき、電気で動く供給システムも自動的に止まり、必然的に断水になります。
そして、ここバハカリフォルニアスール、特にトドスサントスは本当に停電が頻繁です！
停電の原因はハリケーンや強風で電線がショートした場合や、夏の暑い時期みんながクーラーをガンガン使うので電気が足りなくなった時です。
2秒くらいの一瞬の停電は、日に何回も毎日あります。
一日中停電している時も、夏はよくあります
一瞬の停電でも、水はその後30分くらい戻ってきません。
そして私の家は、まず大家さんの家の貯水タンクを満タンになってから、その後でないと水はうちに来ません。
長期の断水の後や、ちょっと水が戻ってまた断水になってまたちょっと戻るみたいな断続的な時は、２日以上我が家には水が届かないこともありました。
部屋を借りるときは、自分用の貯水タンクがあるかないか必ず確認したほうがいいです。
ハリケーンが来た時の対処法についてこちらの記事で書きました。
断水が続いたときの対処法
普段から空きペットボトルに水道水を常備しています。
常時40リットルはあります。
キープした水は、大切に大切に使わなければなりません。
シャワーの時は、まず髪を洗って顔を洗って、シャンプーの泡で体を洗って、最後にちょろちょろ水を垂らしながら頭から水をかけてその水で頭も顔も体も流せるようにします。
さらに、体の下にバケツを置いて、垂れてくる水を少しでも貯めてトイレに使います。
手を洗うとき、食器洗剤の空きペットボトルから水を出すとちょこっとづつ出せて無駄になりません。
お米のとぎ汁は食器洗いに使い、洗い物に水をたくさん使う脂っこい料理は、断水の時は作りません。
歯を磨くのは飲料水にします。
工夫しながら少ない水で生活をしなければなりません。
でも、トイレを流すのには一回につき5リットル必要です。
毎回流さないですが臭いがひどくなるので、二、三回に一回は流します。
シャワーを浴びるのにも一回5リットル強です。
一食分のお皿を洗うのに１リットルくらいです。
だから、大切に大切に使っても一日に二人で30リットル以上は使ってしまい、一日の断水でキープしていた40リットルの水はほぼなくなります。
水がなくなってもまだ断水が解消されない時は、隣の村まで行ってカフェテリアとかで水をもらったこともありました。
貯水タンクの代わりにこんなプールがあったらいいな。でもプールを作るには家一軒建てるくらいのお金がかかります。
有料の生活水供給サービス
PIPA(ピパ)という生活用水供給サービスがあります。
トラックに水を満載にしてやってきます。
もともと水道が届いていないお宅はこのサービスを使って貯水タンクに水をためて使います。
料金は会社によって違いますが、今のところ最安値は10,000リットルで1300ペソ(11,700円くらい)、5,000リットルで700ペソ(6300円くらい)です。
それ以下の量の場合も700ペソです。
断水がつづいたときはこのサービスを使うと言う手もありますが、断水していたらピパの水も不足します。
それに料金が高いし5,000リットル以上の貯水タンクを持っている家庭は多くないので、一般家庭で断水時にピパを頼んでいるのは見たことがありません。
大きいホテルでは断水の時にピパを使うこともあります。
長期の断水では飲み水も危うくなることも
何らかの理由で断水が続いた後は、飲料水も危うくなることがあります。
ペットボトルの水は水道水を濾過して飲める状態にしますから、水道水の不足は飲料水の不足にもつながります。
よっぽど長期の断水にならなければそんなことはないんですが、起こりえます。
そんな時は水をろ過する店で、ピパのサービスを頼むそうです。
メキシコの断水はまだいいほう
10年前はJICAボランティアで２年間ドミニカ共和国に住んでいました。
ドミニカのほうが断水はひどかった。
3日くらいの停電も断水も日常茶飯事で。
ドミニカ人にとっては普通のことだから、気にしないで断水中も停電中もホームパーティをします。
私がホームステイしていた家ではいつも大家さんの友達とか親戚とかがビールやケーキをもってわいわいしていて
トイレを流せないのに大人数が家にいるって、すごく苦痛だった。
そしてメキシコよりももっともっと暑いドミニカですから、シャワーに入れないのは非常に不快。
ボランティア仲間で別の国に行った人の話では、それよりもワイルドな状況の国はたくさんありました。
ドミニカでボランティア生活の経験があるから、メキシコの断水はまだましだなあと、割とのんびりできています。
あの頃は1リットルの水だけで髪も全身も洗えたんだけど、あのスキルはもうなくなってしまいました。
*遊びに行ったドミニカ人のお宅。懐かしすぎるんだが。
水を大切にしましょう
水問題に対するメキシコ人と日本人の温度差が大きいと感じています。
日本人にはあまり身近に感じない水問題ですが、メキシコやそのほかの国に行った時に、気にしてほしいです。
頻繁に洗濯するとかシャワーに時間がかかるとか、洗いものするときに水道あけっぱなしとか、現地の人には気が気でないことなんです。
よろしくお願いします。
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