メキシコで起業

メキシコで起業する ターゲット設定の大切さ

aquico

ハンドメイド作品を販売し始めて早9年になります。

日本から和布を輸入して、ちいさいポーチや小物を作って売っています。

売り上げは日によって良かったり悪かったり。試行錯誤の日々です。

その9年の中で、ターゲットを絞ることが本当に大事だと思ったので今日はそのことについてお話ししたいと思います。

波の激しい売り上げに翻弄される日々

マーケットに出店していると、日々の売り上げに一喜一憂しています。

売り上げが生活に直結しますから、売り上げの良かった日悪かった日の原因を分析して対策をとらなければなりません。

マーケットをよく観察していると、売れているお店と売れていなそうなお店にはっきり分かれるのがわかります。


ずいぶん長い事観察して分かったことは、「そこにいそうな人がほしがりそうなもの」を売っているかどうか。

自分がいいと思ったもの、好きなものを売るのはいいことだし楽しいです。

でも他のお店よりもなんだか売れない。

価格を安くしたら売れるかもしれませんが、製作の負担ばかり増えてしまいます。

それに、ほしいお客さんは安いものを買いたい人ではなく、高い値段でも買ってくれる人。

じゃあ誰が私の作品のお金をだしてくれるのかあ。

もっと売りたい!と思ったら正しいターゲット設定をしなければなりません。

速い売り上げよりもリピーターになってくれる人をターゲットに

最近の日本ブームもあり、和風の物に興味を持つ方は多くなっています。

ブームの前からアニメファンの皆さんは、日本風のものにすぐ寄ってきてくれます。

しかし、アニメファンをターゲットにしてはいけないのです。

若くてお金のない世代がほとんどなことと、ヲタクの皆さんは、ヲタク道に散在するのでその他のことにお金を使う余裕がないことがその理由です。

もちろん購入してくださる方もいますよ。でもあまり多くはありません。そしてリピーターにはなりません。

では、どんな人がターゲットになるのかというと、

お金のあるおしゃれな外国人シニアです。

外国人と言うのはメキシコ人でも日本人でもない人のこと。


メキシコには安い雑貨があふれていますから、メキシコ人はひとつ450ペソのコインケースは買いません。

日本人がメキシコに来てまでわざわざ和風の物は買わないでしょう。


日本ブームで日本に興味を持った北米・ヨーロッパ人の皆さんは、このくらいの値段体のものもさらっと買ってくれます。

特にアメリカ人はお買い物大好き。特に女の人はかわいいもの大好き。

おしゃれな人はコインケースもバッグも色違いでいろいろ買いたがります。

したがって、アメリカ人のおばさま方が私にとっては一番のお客様です。

アメリカ人はメキシコに来てまでわざわざ日本の物を買うのかって!?

アメリカ人と言ってもメキシコに住んでいるローカルですから、メキシコの物を特別選びたいわけではないのです。

ターゲットが欲しがる商品を作る

その次にターゲットになるお客様がどんなものを欲しがるかを考えます。

両手が自由になるショルダーバッグが人気です。

携帯と財布しか入らない小さいサイズなので、重いバッグを持ちたくない大人女子世代にはぴったり。

シルク素材のラッピングネックレスは、今流行りのナチュラル系ワンピースにしっくりくるので、おしゃれなマダムに人気です。


また、お孫さんがいる世代でもありますので、小さいお子さんにプレゼントしたくなるような小さい猫モチーフ雑貨もよく売れます。

主なターゲット以外の人にもささる商品も作る

外国人マダムがターゲットですが、日本文化が好きな若い世代、男性も興味を持ってくれることもあります。

中心のターゲットではないといえ、欲しいものがなくてがっかりしてほしくはないので、その人たちにも手に取れる商品も用意しておきます。

コインケースやお箸袋は男性も使える色を作っておくといいかんじ

シニアになる前の若い人、中年層はショルダーバッグを使う人がすくないようです。

あんまりお洒落っぽくならないからでしょうか。だから、同じサイズで、クラッチバッグもつくっています。

しかし、若い世代にも広く人気になるようなコンセプトだと広すぎるので、再度ターゲットをしぼります。

狭いけど根強いファンの多いコンセプトにする

そこで考えたのが猫モチーフ。

猫好きは猫の形の物ならなんでも好きですから。

それに遠くから見ても猫とわかるので、近づいてきてくれる確率が上がります。


猫にひかれてやってきても、他のアイテムを買ってくれることが多いです。

猫が好きで和風のものが好きな人だったら、もう複数買い決定。

ターゲットになる人が集まる場所で売る

メキシコでは定期に開催されるマーケットがいたるところにあります。

どのマーケットの出店してもいいわけではなく、ターゲットになるアメリカ人マダムが行きそうなところを選びます。

例えば、おいしいコーヒーと朝食を楽しめるカフェに併設されたマーケットや、

近くにお洒落レストラン、お洒落ブティックががあるマーケット。

お金を持っている人がお金を使いに来る場所にあるマーケットを選びます。

そういうマーケットはだいたい出店量が高めですが、それは必要経費なので出し惜しんではいけません。

押し付けではないセールストーク

マダムたちは、お買い物とともにおしゃべりを楽しみたい場合が多いです。

だから、商品の説明ばかりして売りたい欲求を前面に出すと嫌がられてしまいます。

一回目は買ってくれるかもしれませんが、リピーターになりにくいです。

売り急いで割引なんて、もってのほか

今回買ってくれなくてもいいよ、という余裕を見せながら、愛想よくおしゃべりをしてから買ってもらうと次の週も来てくれます。

お友達にお勧めしてくれたりします。

ターゲットは場所やそのほかの条件によって違う

というのが、私の場合のターゲットです。

売る場所が違ったら、またうる季節が違ったら、ちがうことになるでしょう。

ここまで分析するのに何年もかかりました。

まだまだ、考えなければならないことはたくさんありますが、少しずつ売り上げが良くなってきています。

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